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「本物の国際人をめざして」

Business Development &
Sales Promotion
Executive Manager

清水 真一郎氏

社内外の専門家集団との連携プレーにより、米国金融機関に革新的なビジネスソリューションを提供し、米国市場でダイナミックな事業を実践する清水氏。急速に進化するIT業界で、世界をリードするニューヨーク金融業界のエリート企業人たちを相手に、グローバルな事業を推進する国際人の一人だ。キラリと光るビジネスセンスを感じさせるクールな清水氏が考える「人材論」を紹介しよう。


今日は、経済や社会の大胆な構造改革が進んでいます。これに伴って、雇用状況や雇用形態、人材へのニーズにも変化が見られます。つまり、米国の人材市場は横断的であり、従来のように、長期的に人材を社内に抱え込むという時代は終焉をむかえつつあるようです。逆に、約3ヶ月から1年という期間のプロジェクトベースで、リソースプールから、外部専門家を必要に応じて取り込むという雇用形態が増えてきています。よって、社内でリーダーシップをとる人は、最適な人材を外部から調達し、最強のチームを結成するために、幅広い人脈とネットワークを築いていかなければなりません。これは一夜でできるものではありません。人脈を広げるためには、時代の流れや最新情報への敏感な対応、スムーズなコミュニケーション能力、人から信頼されるプロフェッショナル性などが要求されます。コンサルティング・サービス、ソリューション提供における基本は人です。いかに優秀な人材をプロジェクトに参画させることができるかが、事業の成功の鍵をにぎっていると言えるでしょう。

私が一緒に仕事をしたいと感じる人材は、誠実性やまじめさが基本にありながらも、悲観的にならず、ストレス下でも楽観的に物事をとらえることができる人ですね。日系企業が米国の金融機関に参入することはまだまだ難しい。また、信用商売ですので、日々の事業に細やかな神経を使います。ですから、些細なことではくじけない芯の太さが必要となります。一方で、趣味の多彩な人は魅力的ですね。好奇心やチャレンジ精神のある人は、人間としての幅があります。逆に、プログラマーの世界に時々みられますが、専門分野にこだわりすぎる人とは仕事がしづらい面があります。自分の経験の中だけに閉じこもると視野が狭くなり、時代のニーズにうまく柔軟していけないケースが多いですから。

一方、部下としては、プロジェクトを安心して任せられる人が理想ですね。こちらからの指示に従うだけではなく、自らアイディアを出し、企画立案し、実際に体を使って行動できる人。企画を実践し、ビジネスをクリエイトし、結果を生み出せる人。ネガティブなこともタイムリーに報告でき、要領よく仕事を進めていける人は頼りにできます。今日は、Eメイルでのコミュニケーションが一般化してきていますが、私は、部下とのフェイスツーフェイスのコミュニケーションを大切にしています。こういった日々の会話の中で、迅速に適切なリスポンスができる鋭敏さも大切です。

現在のITの進歩はめざましく、言語や技術は急速に進化しています。一方で、米国には日本のような専門技術を備える大きな集団が存在しないため、ある種の制約があります。こういった制約の中で、広範なネットワークの中から、臨機応変に、力強いアライアンスを組んでいかなければなりません。また、米国金融機関の意思決定者は、ある特定の階層に属する白人エリートが中心となっています。ですから、彼らと同じ目の高さでビジネスを推進していける高度な力量も求められます。よって、日本人にとっては大きなハンディーがあるのかもしれませんね。その意味でも米国でのアライアンスが重要ですし、アライアンスをくみ上げるためのビジネスセンスが要求されると思います。

しかし、日本人を含め、アジア人は勤勉ですし、人によってはバイリンガルという利点がある。また、優秀な人も多い。日本流の事業ノウハウや日本のビジネス文化には米国のそれとは異なる美点もたくさんあります。よって、米国のやり方だけに擦り寄っていく必要はないと思っています。今後は、英語力だけではなく、その背後にある、国際ビジネスセンスがますます問われてくるでしょう。つまり、技術職であれば、実際に新規のプロダクトを開発した経験や即戦力、常に最新技術を習得していく向上的な姿勢が大切になります。一方、セールス職では、幅広い分野で人脈やネットワークがどれくらいあり、それを駆使してソリューションを提供できるか、という点が鍵となっていくでしょう。今後は、米人管理職と対等に交渉し、彼らを納得させることができる、スムーズで力強いコミュニケーション力を持つ人、言い換えれば、「本物の国際ビジネス能力を身につけた日本人」の活躍をぜひ期待したいですね。

清水真一郎氏 Profile

年齢/46歳
出身地/長野県
出身高校/松本県ヶ丘高校(まつもとあがたがおか)
出身大学/慶応大学
理想の経営者:本田宗一
座右の銘・信条/兵を百日養うは、これ一戦のためにあり。
私の健康法:ジョギング、ジム
NY在住歴/3年半
提供:ProX J  文:吉藤美智子