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2008/07/07
Vol.159  2009年度新規H-1B申請の移民局の対応

前回の記事でもお伝えいたしましたが、2009年度新規H-1B申請は2008年4月1日より申請受付が開始されましたが、移民局は4月8日、65,000件の通常枠、及び米国の教育機関で修士号以上を取得した人を対象とした20,000 件の特別追加枠の双方とも2009年度年間上限枠数に到達したと発表しました。今回移民局は受付期間として設定した5営業日の4月7日までの間に約163,000件の申請を受け取り、そのうち約31,200件以上が特別追加枠の申請だったということです。

それを受け、移民局はコンピュータシステムへのデータ入力等の一連の作業を終え、2008年4月14日、正式な受領書類を選ぶコンピューターベースのランダムセレクション(無作為の抽選)を実施いたしました。

予め移民局からは発表はありましたが、今回、通常枠、及び米国修士号特別枠の両方が受け付けの5営業日以内に上限に到達したことを受け、移民局はまず20,000件の特別枠に対してランダムセレクションを行い、その抽選に漏れた申請は65,000件の抽選に回されました。つまり20,000件の特別枠への申請者は2回の抽選の機会を得ることができたわけです。これら抽選の過程を経て、抽選に選ばれた申請者に対し、随時、審査が行われております。

今回申請を行った方の中にはもう既に抽選に選ばれ、移民局から正式な受領書を受け取った方もいれば、生憎、抽選にもれて申請書類が申請費用と伴に戻ってきた方もいることでしょう。移民局の発表では今回正式に受領し審査対象とする受領書の日付は2008年6月2日以降になることはないとしておりますので、もしその日付以降、何ら返答がない場合は、一度移民局に問い合わせてみるべきでしょう。繰り返しますが、今回抽選に漏れた場合、申請書類及び申請費用は申請者もしくは代理の弁護士事務所に戻ってきます。

更に移民局は今回、一定の条件の下、同じ会社からの複数の新規H-1B申請を禁止しており、それが発覚した場合には、申請費用は戻されることなく申請書類のみ返送されます。最終的に移民局は今回のH-1B申請審査に8-10週間かかると予想しております。

ところで今回の興味深い移民局の一つの取り組みとして、移民局は抽選には選ばれたケースが、その後却下となったり、また取り消しされたり、その他申請資格がないことが発覚する事に備え、いくつかの申請書類をWaiting Listedとして書類を保管しており、移民局は実際にWait Listからの繰上げがあるかどうかの判断がつく段階まで、それら書類は保管しております。実際にこのWaiting List対象となった場合、申請者に対してその旨を記した手紙が届くことになります。移民局の発表ではWait List対象者に対しては、その後正式に受領書が発行されるか、もしくは6-8週間以内に申請書類が申請費用と伴に戻ってくることになります。
弁護士 デビッド・シンデル
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