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2006/03/21
Vol.103  H-1Bビザによる不正雇用に対する厳しい罰則

コンピューター専門職員を全米に派遣しているComputech, Inc.(ミシガン州)に対し連邦労働局は232人の専門職員への過去の賃金の未払い分として225万ドル、そして移民法違反の罰金として40万ドルを支払うよう命じていましたが、ようやく昨年末、Computech, Inc.はその支払いに合意しました。

労働局の調査によるとComputech, Inc.はH-1Bビザにて職員を全米において派遣していましたが派遣先では最低支払わなければならない賃金が支払われず、H-1Bの規定に反していかなる報酬をも与えていないケースがありました。

H-1Bビザのスポンサーとなる雇用主は各H-1Bビザ受益者に対してH-1Bパブリックファイルを保管しておかなければなりません。多くの会社がこのファイルの保管に知らないケースが多いようです。この保管義務を怠ると結果として先の例のように罰金や過去の未払い分の支払命令を引き起こします。特にH-1Bビザ保持者を多く抱える企業にとっては重要な問題です。

パブリックアクセスファイルに必要なもの

(1) LCA(LABOR CONDITION APPLICATION)

(2) WAGE DETERMINATION DATA

H-1B労働者がつく職種において給与がどのように決定されたか、職務内容、学歴、特殊技能などの客観的要素に基づき、それぞれの給与が決定される過程についての記述。

(3) ACTUAL WAGE PAY SYSTEM MEMORANDUM

ACTUAL WAGE(実際支払われている給料)についての情報

(4) COPY OF PREVAILING WAGE DOCUMENTATION

H-1保持者に支払われるべき規定給料額について、つまり、職種、地域によって異なる平均賃金の証明書類。

(5) DOCUMENTATION REGARDING BENEFIT TO H-1B WORKER

H-1b保持者の福利厚生がどのように決定されているか、またその福利厚生の対象となるのに、どの要件を満たさなければならないのか、明記した文書。

もし新会社がターゲットとなっている会社と合併した際、仮にH-1b Dependent Employer(全体の従業員のうちでH-1b保持者が大多数を占める企業)となった場合、H-1b Dependant Employerとして従わなければならない追加条項があります。
弁護士 デビッド・シンデル
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